すっかり池井戸潤さんの小説にハマっているひログです。
最初は半沢直樹シリーズを見始めましたが、やはり銀行系のシリーズは是非読んでおきたい!
ということで、今回は半沢直樹のドラマでも出てきた『白水銀行』がメインで描かれたストーリーです。
その名も『株価暴落』
明らかにやばそうなタイトルですが、予想通り半沢直樹より過激な出来事が多いですね。w
この小説は2004年に出版されていますが、2014年の10月19日よりWOWOWで織田裕二が主演という形で放送がスタートされました!
…残念ながら私はWOWOWには加入していませんので、見ることができません。
ドラマが放送されたということもあって、今回「株価暴落って小説面白そう!」という感じになりました。
実際読んでみた感想は、なんとほぼ一日!というか四時間くらいで読み終わってしまいました。w
それくらい途中でやめられなくなるような展開なので、読み始める方は注意が必要かもしれませんね。
それではキーポイントと感想をご紹介していこうと思います。
半沢シリーズが好きなら確実に読むべき!知っている名前の銀行のストーリーということもあって非常にイメージがつきやすい!
私はミーハーなところがあるので、今回の『株価暴落』は半沢直樹を見てから読むという形になりました。
池井戸潤さんの銀行に関係する小説は非常にドロドロ感と正義感、銀行で働いているバンカーなどのこだわりや妬みなどものすごくうまく表現されているので、ファンになりました。
今回のストーリーでは半沢直樹シリーズでも登場する『白水銀行』の審査部で働くバンカー坂東が主人公です。
半沢直樹は営業第二部というエリートが集う集団で融資を実行していく形でした。
ですが、審査部というのは、会社が負債を抱え込んでしまい、どうしようもない状態の会社や、すでに不渡りを出していまう可能性大の会社など銀行として非常にキツイ会社を任される部署です。
審査部に来る会社は銀行用語?なのか分かりませんが、この小説では入院といいます。w
それだけ本当に経営が苦しい会社を任される部署なんですよね。
そんな訳で銀行内にも審査部に回ってきた会社のことを「あとはよろしく」と言わんばかりに任せてしまう行員もたくさんいるわけです。
かなり立場的にしんどい設定なんだぁ…と読み始めから息苦しくなりそうでした。w
もちろん任せられたからには再建計画などを坂東がしっかり契約して会社を立て直す…という役割ですが、それでも見極めが重要で、『貸すのも親切貸さぬも親切』ということで今後の見通しが悪い会社には融資をストップさせる重要な部署でもあります。
かなりやりがいがありそうですが、半端ない疲労感に襲われそうですよね。w
大問題企業にまさかの企業テロ…株価暴落が目の前に現れる!!!簡単なあらすじをご紹介
そして今回の小説のタイトル通り、株価が暴落してしまうお話です。
審査部の中でも問題中の問題企業(なんか割りと毎回問題中の問題だがw)である巨大スーパー『一風堂』に企業テロが起こるのです!
死傷者も出る被害を負ったスーパーには現実で考えて頂ければわかるようにお客が誰も来なくなりますよね…。
ということで先行きの不安から株価は大幅に値を下げていき、少しの時間でいとも簡単に大暴落してしまうのです…!
そんな大暴落をする前に、実はスーパーには犯人からの犯行予告が届いており、スーパーの役員たちは警察に公表するか悩んでいました。
坂東は真面目の中の真面目なバンカーですので、隠せば必ず後でしっぺ返しが返ってくるということを知っていることもあり、一風堂に警察に公表するように伝えます。
ですが、白水銀行の上層部に伝えずに独断で判断したこともあり、後に「あそこで隠しておけばこんなに暴落しなかったのでは?」と銀行内ではなぜか不利になっていく坂東…。
そんな中銀行に一風堂から融資をお願いされます。
ですが、よく考えてみれば分かるように、企業テロが起こる前から大問題の赤字企業なのでそこだけでも融資を断りたくなるくらいですが、さらに株価は大幅に値を下げていくので、坂東は融資を銀行員として断る気満々なわけです。
ですが、暴落したのは坂東の責任…など行内の悪しき雰囲気と言いますか根回しなどもあって自分の人生も左右するような窮地に追い込まれていくのです…。
Photo:no telling where the money went by Adam_T4
ポイントは誰が企業テロを起こしたのか?格安スーパーのネオ一風堂とは?その辺りを考えておく
まず、企業テロが何故起きたのかがかなりのポイントになりますね。
実際死傷者もでる、大惨事なわけです。
一風堂は大量に無理やり千人規模でリストラを実行している赤字企業ということもあるので恨む人間はたくさんいます。
また、一風堂の戦略として格安スーパー『ネオ一風堂』という店舗を展開させていますが…この店舗にも様々な問題があるのです。
このように問題を山のようにかかえている企業だけに犯人の見極めが非常に難しい内容になっています。
最後の辺りまで誰が本当の犯人なのか?さっぱり分かりませんでした。
実際最後の二ページくらいまで本当の黒幕と影で情報を流していた人物はわかりませんでした。
それくらいこだわっている内容なんだな…と実感します。
そして企業テロが起こるだけあって迫力が半沢直樹シリーズよりもあるかと思います。
なんせ警察がガッツリ動いているわけですので。w
株価暴落に関しては銀行員坂東だけではなく、警察の方、また一風堂を恨んでいる人物、一風堂の役員…この四パターンが徐々に進んでいく形です。
個人的に銀行関係の話も面白かったですが、私は警察の動き方や怪しい人物の突き止め方などがリアルな感じがして面白かったです。
この一冊で様々な展開が楽しめるかと思います。
ひログまとめ
毎回池井戸潤さんの小説は途中からのめり込んで、一日で読み終えないとどうにもならない気持ちになるので一気に読んでしまいます。
今回の『株価暴落』も時間があるときにのんびり読んでいこう!なんて思っていましたが甘かった…。w
速攻読んでしまいました。
若干丁寧な言葉や難しい言葉が多いので「ん?」となることも多いですが、なんだか自分も銀行員になった気分で楽しめるので、その辺りもいいかな?と思いますね。w
株価の知識、銀行の知識などがない一般人でも分かるように序盤は丁寧に説明がされているので訳がわからないということもないと思います。
たまにはハラハラドキドキする展開の小説を読みたい!という方には是非おすすめしたい一冊ですよ!
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