最近、映画を公開初日に見ることがめっきり減ってしまっている私。
魅力的な映画でもなかなか見に行く気がしませんでした。
今回の清須会議はめっちゃ見たい!というわけではありませんでしたが、公開初日に見に行く機会があり、見てみると、素晴らしい映画だったので、紹介したいと思います。
三谷幸喜作品はとにかく個性的で、奥が深い映画
皆さんは映画に何を求めるでしょうか?
人それぞれだと思いますが、私はやはり公開前にバンバン宣伝しているものほど『万人受け』にするべきだと思うんです。
もちろんマニアックな映画を否定する気はありません。
すげー細かいところに目がいくような映画とか大好きですし…。w
ただ、やはりそれなりに宣伝している映画は、家族などでも行く機会があるわけですから、出来るだけみんなで「面白かったねー」と言える映画を見に行きたい!と思います。
三谷幸喜さんの映画はこの『万人受け』という言葉がうまく入る映画なような気もします。
ただ、正直今回の映画『清須会議』は、映画として表現するには物足りない気がします。w
というのも、戦国時代にも関わらず、この作品のテーマでもある、会議のみの映画なんです。
戦というものはこの映画にはありません。常識というのも変ですが、おかしいですよね?w
逆に私はそこに注目した三谷幸喜さんの考えや表現の仕方が素晴らしいと思いました。
というのも、こういう部分のみにフォーカスした作品はあまり見たことがなかったからです。しかも『万人受け』の映画として。
こういうなかなか味わえないような部分を映像で見る、また映画館の大スクリーンで見るのは良いですね。
久しぶりに映画館で見て気持ちよく終われた映画でした。
ストーリーもシンプル
歴史に興味のない方ももちろんいると思いますが、この映画の内容は至ってシンプルです。
そこが、本当に良い所な気がします。
天正10年(1582年)本能寺の変。一代の英雄織田信長が死んだ——。跡を継ぐのは誰か?後見に名乗りを上げたのは2人。筆頭家老・柴田勝家(役所広司)と後の豊臣秀吉・羽柴秀吉(大泉洋)。勝家は、信長の三男でしっかり者の信孝(坂東巳之助)を、秀吉は、次男で大うつけ者と噂される信雄(妻夫木聡)を、それぞれ信長の後継者として推す。勝家、秀吉がともに思いを寄せる信長の妹・お市様(鈴木京香)は、秀吉への恨みから勝家に肩入れ。一方、秀吉は、軍師・黒田官兵衛(寺島進)の策で、信長の弟・三十朗信包(伊勢谷友介)を味方に付け、妻・寧(中谷美紀)の内助の功もあり、家臣たちの心を掴んでいく。
そして、開かれる清須会議——。会議に出席したのは4人。勝家、秀吉に加え、勝家の盟友であり参謀的存在の丹羽長秀(小日向文世)、立場を曖昧にして、強い方に付こうと画策する池田恒興(佐藤浩市)。繰り広げられる一進一退の頭脳戦。様々な駆け引きの中で騙し騙され、取り巻く全ての人々の思惑が猛烈に絡み合う!勝家派か?秀吉派か!?
まあ要するに、織田信長が死んで、跡継ぎを誰にするかを会議で決めようじゃないか!という内容となっています。
ということで最初にも記載しましたが、戦はありません。w
柴田勝家と羽柴秀吉の推薦する推しメンを会議で話し合って、跡継ぎを決定します。
たったこれだけなんですが…三谷幸喜さんの手にかかれば、この会議だけで映画一本になっちゃうんですよ。w
すごいなあー。
もちろん、会議の前に勝家と秀吉の細かい駆け引きがあり、お互いの人間性が出ています。
勝家は戦を得意とする、武将!という感じで、秀吉は百姓出身で相手に語りかけるのがうまい人というイメージです。
なので、様々な人を自分の推しメンのために説得して仲間に入れようとするんですが、勧誘の仕方の差がとても面白い内容になっています。
会議ももちろん見物ですが、それ以前の仲間を増やすシーンに時間をかけている映画なので、交差する人間模様に注目して見てみて下さい。
キャストはTHE・三谷幸喜メンバーで豪華
三谷幸喜さんの映画といえば、キャストが豪華で、だいたい三谷幸喜ファミリー的な人物が多いですね。w
今回の柴田勝家役の役所広司さんは三谷幸喜さんの作品では結構出ているイメージがあります。
柴田勝家の雰囲気は少し田舎っぽい感じで、戦ができるイメージ…なので、あの役所広司さんのダンディな感じでうまく表現していると思います。
役所広司さんは普段テレビで見る時はもの静かなイメージですが、私はダイワハウスのCMを見てからイメージがガラリと変わりました。
あっ本当にがちな役者さんなんだな!と。w
あれだけもの静かなイメージですが、作品となるとその人物にバッチリ合うように演技をしています。
私が好きな俳優の一人です。
あと、もう一人の重要な人物と言えば、もちろん羽柴秀吉役の大泉洋さんでしょうね。
もうこれでもかというくらいバッチリなはまり役だと思います。w
「ああー本当に秀吉ってこんな感じだったんだろうなー」という感想。
それくらい顔の猿っぽい?感じも素晴らしいですし、とにかく喋り方などもなめらかで良い!
あとは憎たらしいんだけど憎めない何とも言えない感じを大泉洋さんはうまく表現出来ていると思いました。
今後の映画出演作品にも期待出来そうです。
あとは信長の弟である信雄役の妻夫木聡さんもとてもユーモアのある感じで面白いです。
上映中に妻夫木聡さんが出ている場面は何度も笑い声が聞こえました。
私もかなり笑ったなあ…。w
三谷幸喜さんの作品で驚く部分がもう一つあります。
豪華な出演者でいつもびっくりなんですが、その超有名人を本当にわずか30秒くらいだけに使用したりする部分があります。w
なので、見ていて、「おいおいこの人これだけなんかよ!」と思う場面が清須会議でもかなりありました。w
是非上映から、最後のシーンまで集中して見てみて下さい。w
注目するべき人物
もちろん、柴田勝家、羽柴秀吉には大注目なわけですが、他にも裏でこの二人を支えている人物が重要なので、注目して頂きたいです。
まず、勝家の盟友である丹羽長秀です。
彼は勝家のTHE・武将!というとにかく突っ込む性格を冷静に判断して、アドバイスをしてくれる、切れ者です。
ただ、切れ者であるだけに、様々な苦悩が前に立ちはだかります…。
それをうまく使おうとする人もいるので、要チェックです。
あとは、羽柴秀吉の妻である寧でしょうか。
映画では、まわりの武将などを彼女の踊りでどんどん虜にして、味方をずいぶん増やすことに成功しています。
清須会議だけではなく、将来の羽柴秀吉もこの寧がいなければ未来はなかったかも知れない人物なので、映画でもしっかり見ておきたいですね。
ひログの映画としての感想
とにかく面白かった。これにつきます。
ただ、あまり歴史に詳しくないので、ずっと集中して人物の名前やストーリーを頭で整理して見ていく必要がありました。
あまり歴史に詳しくない方は、是非公式サイトを見て、どの人物がどんな役者さんなのかを頭に入れて、ある程度のストーリーも理解した上で見にいくと、笑いっぱなしの時間になること間違いありません。
子供が楽しめるか…というと、まあまあでしょうか?
さすがに会議だけで、迫力のあるシーンなどはありません。
なので、軽く子供には説明しながらになってしまうかもしれませんが、直感でも笑えるシーンがたくさんあるので、飽きることはないと思います。
私はこの舞台裏とも言える清須会議をこれだけの豪華なキャストで映画化した三谷幸喜さんはすごいなあと感心しっぱなしです。
あと、私も愛知県出身で名古屋市在住ということもあり、羽柴秀吉や寧が使う尾張弁?というかこてこての名古屋弁みたいなのがたくさん出て来て、とても身近に感じることができました。
だがー!とか〜みゃー!とかね…。w
大泉洋さんも相当練習したんだろうなあ…という感じでした。違和感もなく、とても良かったですよ。
しっかりシメル所と笑う所のメリハリもあるので、最後まで楽しんでみることが出来ました。
是非、豪華なキャストで最高に笑える清須会議を見に行ってみてはいかがでしょうか?
LEAVE A REPLY